年末に id:daiksy さんが「良い!」とツイートされていたので, ついつい買ってしまった「エンジニアの知的生産術」を読み終わりました.
エンジニアの知的生産術 ──効率的に学び、整理し、アウトプットする (WEB+DB PRESS plusシリーズ)
- 作者: 西尾泰和
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2018/08/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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結論から言えば, 個人的には非常に刺さりました. これまで人生の座右の書を問われたら「ARIA」と答えていましたが(仕事をするにあたって大事なメンタリティーはそのほとんどをARIAから学んだと思っています), この本は自分の中ではそれと並ぶくらいの立ち位置に, いずれ来ることになる本だと思います.
本の内容としては, 知的生産活動(情報をインプットし, 咀嚼して整理し, そしてアウトプットする一連の流れ)について, 脳科学, 経済学などの研究成果に基づいた知見であったり, 過去の著名な事例/手法に基づいて解説されています. 一通り通して読むのはもちろんのこと, 知的生産活動に取り組む中で, 今の自分に必要なフェイズ, 或いは苦手なフェイズの所だけつまみ食いするだけでも得るものはあるはずです. 一応エンジニア向けの内容ではあるものの, エンジニアでないと伝わらないような説明はごくごく一部だったように感じたので, エンジニア以外の人でも読んでみると良いと思います.
読書苦手勢としては, 情報をインプットする部分の説明とか, 「薄々こういうインプットをした方が良さそうと思っていたけれど, やっぱりその方が良かったか...」という気付きを得られたりして, 「こうやると良いのか!」, 「こういうやり方があるのか!!」という気づきが結構ありました. 一方で, 日頃から無意識に実施していたアクションについて, 先行事例や研究に基づいて"良い"理由が示されていたりしたのも良かったです. 例えば, 自分は何かしらの選択肢を提示する時は「とにかく選択肢を3つ作る」ように心がけているのですが, 本書のコラムでは,
意思決定の質に大きな影響を与えたのは、選択肢の個数でした。選択肢が2個だった場合に比べて、選択肢が3個だった場合は、事後的に「とても良い意思決定だった」と判断される割合は16.7倍に増えました。
...といった研究成果が紹介されていて, どうやら筋が悪い(?)アクションではないようなので, 引き続きやっていこうと思ったりできました.
情報系に限らず, "エンジニア"と呼ばれる職種は日々様々な知的生産活動が必要になってくるので, その参考書として, これからも定期的に読み返していきたいです.