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技術的なことや仕事に関することを書いていきます.

「Web System Architecture研究会」に参加させて頂きました

websystemarchitecture.hatenablog.jp

京都で開催された, 「Web System Architecture研究会」, 通称WSA研に参加させてもらいました.

WSA研は参加者全員発表型の研究会なので, 今回は「GPGPUを活用したWebサービス開発のこれからに関する考察」というタイトルで発表を仕上げていったのですが, 正直大学院の頃の学会発表とか修論発表会よりも緊張しました... とは言え, 本職の研究者を含めた多くの方から感想やフィードバックをもらえたのは, 本当に良い機会だったと思います.

発表もかなり勉強になるものが多くて, id:y_uuki さんの「エッジコンピューティングに向けた分散キャッシュ技術の調査」とかは, はてなブログが今以上にスケールしていった時に活かせそうな話題だなー, と思いながら聞いていました. id:matsumoto_r さんの「CRIUを利用したHTTPリクエスト単位でコンテナを再配置できる低コストで高速なスケジューリング手法」とか, monochromeganeさんの「Ebira: Webサービスの特性に依存しない汎用的な付加的オートスケール機構」とかも, 非常に興味深かったです.

あとは, 研究として作るプロダクトでk8sを試してみようと思っている... といったお話を大学で研究されている本職の先生がお話されていて, なんというか自分が大学生だった頃より, 研究の世界とWebサービス開発の世界が, もっともっと近づいているんだな... というのを感じた気がします(もしかしらたら, 元々近かったのだけれど, 自分が大学生だった頃は視野が狭くて, 気づけていなかったのかもしれないですね...).

今後, Webサービスはどんどん増えていくし, その中で大規模化するもの, データ量がどんどん増えていくもの, 高速に処理しないといけないものなど, いろいろな種類のWebサービスが登場して, 高機能化/高性能化の果てに, その開発や運用はどんどん難しくなっていくかもしれません. そういう中で, Webサービス開発の現場から生まれる技術やツールだけでなくて, 研究の現場から生まれてくるアイデアや成果を, Webサービス開発の現場において, うまく取り込んでいく必要性は, もっともっと出てくるように感じています. 逆に, 研究の場でも, Webサービス開発の現場における様子や課題感を知ったり, そこで使われている技術やツールをキャッチアップしていく必要があったりするのかもしれません. WSA研は, Webサービス(Webシステム)とそのアーキテクチャという領域で, 開発の場と研究の場が交流し, 情報交換ができる, 良い場所だなあ... と思いました.

今回は初めての参加ということもあって, ちょっと気負いすぎて(?)「研究」っぽいネタを持っていった(つもり)なのですが, 先に書いたように, 自分はWSA研に対して「開発の場と研究の場が交流し, 情報交換ができる」場であると感じたので, 次に参加する機会があれば, 「Webサービス開発の現場で直面した課題と, その解決策や考察」みたいな, もう少し自分が今立っている, Webサービス開発の現場に寄った話題を話せれば良いのかな... と思いました. 機会とネタがあれば, またぜひ参加してみたいと思います.