Masteries

技術的なことや仕事に関することを書いていきます.

「Search Inside Yourself─仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインド」を読んだ

ちょっと最近, 精神的な面(?)のコントロールが上手く出来ていなくて, そういったことを相談した時に紹介してもらいました. タイトルにもあるように, Googleで実践されている「マインドフルネス」のプログラムをまとめた本です. そのためのエクササイズとして「瞑想」が取り入れられていて, 瞑想というと「なんとなく胡散臭そう...」という印象を持つかもしれませんが, 学術的研究やその成果に基づいて説明が書かれているので, そういった意味での説得力がちゃんとある本だなと思いました.

本によると, EQ(Emotional Intelligence Quotient, 日本語では「こころの知能指数」と表現されている)というものが注目されていて, EQの恩恵としては職務遂行能力の向上やリーダーシップなどがあるそうです. そして昨今の研究により, EQは大人になってからも育てることができるということが判明していて, そのため欧米では社会人向けに, このEQを伸ばすためのセミナーなども開催されているそうです. 本書では, このEQを育てる入り口として, マインドフルネスを用いています.

最初は, 「マインドフルネス瞑想」という1人で行う瞑想からスタートして, 自分自身, 他の誰か, そしてチームへと, マインドフルネスを広げていくような形で構成されています. 基本的には, 序盤の「マインドフルネス瞑想」に基づいてエクササイズの紹介が続いていくので, 都合の良い所だけをつまみ食いするのではなく, 最初から(エクササイズも実践しつつ)読んでいくのが良いのかな, と思います. 今の自分のような, 少し自分自身のメンタルコントロールに苦戦しているという人は, 序盤だけ読んでエクササイズを実践してみる... という形でも良いのかもしれません.

あと, この本を読んでいて思ったのは, 自分自身もこれまで, 無意識のうちに本書で紹介されている「瞑想」のようなモノをしていたのかな...? ということです. 具体的には旅行で, 旅行中に交通機関に乗っている時や, 目的地に向かって歩いている時は, 結構瞑想に近い(?)状態になっていた気がするのですよね... なんというか, 良い意味で心をリラックスさせて, 気持ちを切り替える機会になっていたというか. 実際本書にも, 「歩く瞑想」というエクササイズが紹介されていますし... そういう意味では, 毎日の通勤時間もそういった効果があったのかもしれません.

昨今の新型コロナウイルスの影響で, 旅行(移動)が困難になっていて, そういう時間(機会)を作れなくなっている... というのは, 最近の精神的なトラブルの要因の1つ, なのかもしれません. あとは, 「ずっと自宅で作業している」ということもマイナスに働いているのかな, という気がしています.

ここ数ヶ月, 自宅 = 職場という状況になりつつあるのですが, そういった日々が続くと, どうしても自宅にいるだけで, 常に仕事に関する事が頭の中をよぎってしまう感じがするのですよね... なので, 仕事中はもちろんの事, そうでない時ですら, 仕事はうまくこなせているか? 同僚とうまくコミュニケーション出来ているか? そして期待に答えられているだろうか...? ということを, ずっと延々と考えてしまっている気がします.

こういった状況(?)に銀の弾丸が存在しないのは十分承知しているのですが, とは言え「もしかして...?」というヒントを得た気持ちになりました. 1日数十分の「マインドフルネス瞑想」であれば, やってみて, うまく行かなかったとしても悔いは残らない(?)と思ったので, ひとまず試してみようかな, と思っています. 暫くして, また効果などブログに書けたらいいな, と思っています.