「Perl入学式 Advent Calendar」の7日目です. もしかしたら皆さんにはこの記事の投稿日が「2015年12月11日」と表示されているかもしれませんが, 心の目で「7日」と読んで頂ければ幸いです.
...というわけで今日は, 以前公開したPerl入学式の教科書についての話をしたいと思います.
はじめに
タイトルは若干釣りで, 本当は「なぜpapixは新人研修の資料を全部Perl入学式に譲渡することを部長に提案したのか」という感じです.
なぜpapixは新人研修の資料を全部Perl入学式に譲渡することを部長に提案したのか
Perl入学式ブログのPerl入学式の教科書の公開エントリや, 師弟登壇の発表でも述べた通り, 「Perl入学式の教科書」は, そもそも今年の春に行われたGaiaxの新人研修の資料が元になっています(というか, ほとんどそのまま流用しています).
新人研修が終わり, 資料の公開を検討するにあたって考えたのは, 「資料をどうやって配布するか?」ということでした. Gaiaxの新人研修で使った資料なのだから, Gaiaxの名前で出すというのが一番筋が通っていると思います. しかし今回は, GaiaxからPerl入学式に資料を譲渡し, Perl入学式の資料として公開することを考えつき, これが一番良い選択肢だと思ったので会社(部長)に提案し, 無事許可をもらったので, このような形に落ち着きました.
この提案に至った理由は, 「資料をより多くの人に使ってもらい, 貢献してもらいたいと思ったから」です.
資料をより多くの人に使ってもらいたい
資料は, より多くの人に使ってもらってこそ真価を発揮しますし, より多くの人に見てもらってこそ誤りなどの指摘が集まり, 洗練されていくのではないでしょうか.
今回の資料は, 講師(つまりは自分!)の趣味など, 様々な理由があり, Perlを軸にして構築しています. そのため, 既にPerlを学んでいる人と多く繋がっている「Perl入学式」という団体から発信することで, 「Gaiax」という会社から発信するよりも, 本当にこの資料を役立てて頂ける方にリーチ出来るのではないか? と考えました.
また, これは自分の偏見なのかもしれませんが, Gaiax以外の企業がこの資料を社内教育に採用するシーンを考えると, 「Gaiaxが提供する資料」よりも「Perl入学式が提供する資料」として公開した方が, いろいろな会社間のしがらみ(?)に影響されにくいのではないか? というのも考慮したつもりです.
Perl入学式の資料の社内利用については, もしかすると@ytnobodyさんが19日のアドベントカレンダーに書いてくださるかもしれません. 楽しみですね.
資料をより多くの人に貢献してもらいたい
せっかく構築した資料, 研修一度きりで使い捨ててしまうのは, 非常にもったいないです. 資料を作った個人的にも, またGaiaxとしても, 中長期的に資料を育み, 新人研修や社内教育で使っていきたいと考えています.
そのためには, 常に資料を更新し, また新しい内容を追加していく必要があります. しかしながら, 資料を育むというのは非常にコストがかかる作業です. そこで私達は, 資料をGitHubに公開し, Gaiax社内だけではなく, 社外の力も借りながら資料を育てていくことを選択しました.
「資料をより多くの人に使ってもらいたい」でも出てきた話題ですが, その中で「Gaiaxが提供する資料」と「Perl入学式が提供する資料」, どちらが貢献(Pull Requestを送ったり, Issueを送ったり...)のハードルが低く感じるでしょうか. 自分は, 「資料の利用」と同様, 「資料の貢献」という観点でも, 「Perl入学式が提供する資料」の方が, ハードルが低くなるのではないか, と考えました.
なぜそう思ったかと言うと, 会社の資料として資料を公開した場合, 「これ, こうやったほうがいいんじゃないかな...?」と思っても, 「でも, こう書いてるの会社の事情があるのかもしれないし...」みたく, 貢献を萎縮されて可能性があるのではないか? と考えたからです. ...もちろん, これについては杞憂かもしれませんが.
一言で言えば...
「Perl入学式の資料として出した方が, より多くの人に使ってもらって, より多くの人に貢献してもらえそうだから」という感じです. 実際, この資料の公開をお知らせしたPerl入学式公式ブログの「「Perl入学式の教科書」を公開しました!」というブログ記事は現時点で347はてブと多くの人にリーチすることができましたし, 公開直後, 誤字脱字が中心ではありますが, 社外の方からいくつかのPull Requestを頂くことも出来ました.
この辺り, まずは狙い通りに出発できたのかな, と思います.
「Perl入学式の教科書」の今後
正直に言えば, Perlという言語は下り坂にあると思います. とはいえ, Perl入学式では多くの人がPerlを学んでいますし, まだPerlを事業や研究で使っている会社/研究室も多々あり, そこに入社してPerlを学んでいる人もいます. Perl入学式の教科書は, そういった場所でPerlを学ぶ人達を支えられる存在を目指したいです.
また, 近年プログラミングというか, Webサービスを開発するための敷居はどんどん下がっていると思います. そういった状況で, 「Webアプリケーションを作りたい!」と思っている人達に, その第一歩を「Perlという言語を使って」後押し出来る, そんな存在になれればいいなと思っています.
なので, 「これ古いから直したほうがいいよ!」という指摘や, 「今だとこの内容あったほうがいいんじゃない?」という提案は大歓迎しています. 是非お気軽にIssueやPull Requestをお寄せ下さい!
最後になりましたが, これからも, Perl入学式と「Perl入学式の教科書」をよろしくお願い致します!
最後に
...この文章, あまり出来に満足していないので後で書き直すかもしれません.